コメントに対するお答え

moriyama tomikoさんより

ちょっと相談です。実家の田畑が両親の高齢化で維持不可能の状態です。
せっかく築いたものを手放すのは見るに堪えません。
農学部の皆さんの知恵をお借りして何か維持する策を考える手助けにと思っています。
宅地として売るよりは実験農場とででも使って戴く方がまだ良いと思います。
日本のあらゆる田畑が荒廃の一途を辿るのは何ともざんねんです。
私たちも時々帰って手伝うのですがとても間に合いません。
いろんなNPOにでも相談したいのですが、どの様な方法をとれば荒廃を防げるのか、手をこまねいて見ているしかないのでしょうか。田畑の荒れと社会の荒れが私の目には同じように映ります。
何か助言をお願い出来ればと思います。

という相談を頂きました。

私たちも、元岡地区や星野村小値賀島など、いくつかの地域に出入りしていますが、本当にその地域の田畑を守れているか、そのお役に立てているか、と問われれば、胸を張って「yes」と答えることはできません。
NPOと協力したからと言って、大学と協力したからと言って、簡単に地域の田畑が守られ、地域が活性化するようなことはないように思います。
やはり、地域の人々が、どれだけ本気に、どれだけ熱意を持ってその問題解決に取り組もうとするかが鍵ではないでしょうか。

ある地域では、荒廃した田畑を市民農園にしました。
ある地域では、オーナー制度を導入しました。
ある地域では、直売所を開設しそれが評判となり、お年寄りが田畑を活用してジャンジャン野菜を作るようになりました。
ある地域では、農家民宿をはじめ、そこの利用客が農地管理をはじめました。
ある地域では…
いろんな事例があり、いろんなアイデアがあります。

先進事例を紹介することはできます。
地域条件の整理、ヨソモノから見た地域資源の発掘、それを活かした地域活性化のアイデアだし、その実現に向けての計画づくりなどにはご協力できると思います。

佐藤剛史(環境創造舎 代表)