火曜虫劇場


季節は春ですが、夏の虫のお話です。
蝉。せみ。
夏の暑さを歌い、一枚のティーシャツさえも脱がせてしまう油蝉。
晩夏の夕暮れを奏で、涼しい風を吹かせるひぐらし
季節の風情を歌う蝉は、遠くギリシャでも詩われています。


セミよ、お前は幸せ者だ。
王者のように露を飲み、樹々の梢でちいちい鳴いていられるのだから。
野原で目にするすべてがお前のもの、季節に取れるすべてのものが。
だけど、お前は土地を耕す農夫の友で、誰にも危害を加えない。
お前は愉快な歌の先触れとして、地上の人々の尊敬をあつめる。…
―地に生まれ、歌を愛し、苦しみを知らず、血のかよわぬ肉体をもつ―
お前はもう神々に近い存在だ。


蝉の歌声は人々を魅了してやまないのですね。


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明日は『水曜鳥獣劇場』です。お楽しみに!
【たにのき】